「世の中を知れ、自分で生きろ」と言われ続けた幼少期
人の価値観は、過去の経験から形成されます。
価値観は、十人十色であり、過去の経験やトラウマからくるものです。
私が経営者になろうとしたきっかけは、過去のいくつかの強烈な反省経験です。
まず、私の価値観についてお話しさせてください。
私にとって、父の存在が非常に大きいです。
父は借金し高校を卒業後、兄弟を追い、出稼ぎに新潟から東京へいきました。東京では小さな会社に入社しました。その会社は大手家電メーカーの下請けの下請けの更に下請けの小さな工場でした。入社して間もなく大手家電メーカーに出向することになり、その後営業部長にも昇進し、歴代の営業部長の中で、初めての高卒が父だったそうです。
人一倍努力した人間だからこそ、他人にも非常に厳しい人でした。
私は物心がついたときから、
“将来どうやって生きるのか、世の中を知れ、全部自分でできるようになれ”
と父に度々言われていました。
自分で生きる、ということが脳裏にあり、自分でやらなければいけないという考えが幼いころから自分の根底にある価値観です。
苦手の克服と、独立への意識
中学は、サッカー部に入りました。
顧問の先生が厳しく、自分のミスで練習を止めてしまうことが多々あり、先生や先輩に怒られる日々を送りました。自分にはサッカーは向いていないと感じた為、部活を辞めようと思っていたのですが、ある時ふと思い切ってプレーをしたところ、自分の思い通りのプレーができ、大きな結果を出すことができました。
“どんなに辛いことでも耐え、挑戦し続ければ成し遂げられる”
いうことを身をもって実感し、達成することへの喜びを感じました。
これが私にとっての初めての大きな成功体験だったと思います。
高校卒業の時に、私は漠然と18歳を超えたらトラックの運転手になると思っていました。
周りの友人もトラックの運転手になる人が多く、給料も稼げ、日々楽しく過ごせるだろうと思っていました。
そんな時、親友の死を機に、人はこんなにも簡単に死ぬということに初めて気づかされました
死んだらなにも残らない ——————
自分の嫌な部分を直して、生きていかなければならないと思い、漠然とした将来像ではなく、大学に行き多くの人たちと接し学ぶことにしました。
まずは自分のコンプレックスである人見知りを克服していこうと東京にでて、渋谷でのスカウト経験を通し、人見知りを克服していきました。
幼いころからの経験が今の自分の価値観を形成し、大学卒業後から「独立」という言葉を意識しながら就職活動をしていました。
意思など関係なく、明日の仕事は突然なくなる
就職活動では、独立起業しやすいマーケットであるITと一番過酷なサービス業である代理業が自身を鍛えられると思い、株式会社オプトに入社しました。
5年経ったものの独立のきっかけはつかめず、このままでは事業ができるようにならないと独立できないと思い、自ら営業マネージャーを降り、異動を希望し事業統括を行うこととなりました。異動してから試行錯誤しながらもなんとか業績も改善に向かっていたのですが、いくつかの事情から一部事業がなくなり、明日の仕事がなくなる危機感を感じました。
自分の意思決定ではなく、自分が関与していない場での決断に憤りを感じるとともに、自分も含め死ぬ思いで、人生をかけて仕事に向き合ってくれていたメンバーに対して何もできない・・・自分の未熟さを実感しました。
この反省体験が、自分が経営者になりたいという思いがより強くなったきっかけでした。
会社員であっても仕事がなくなる可能性があるということを実感し、2度とそのような思いはしたくない、させたくはないと強い信念を持つようになりました。
経営者でなければできないことを
会社の中には社員がいて、その人の価値観、家族、人生を大事にしていかなければいけない。
そういう社会を作っていきたい。
パートナー、そして家族のように寄り添ってあげる組織をつくりたい。
それは経営者にならないとできないと思い、
今こうやってウブンの代表として日々実現に向けて、取り組んでいます。
社名”ウブン”の由来
ウブンの由来は、南アフリカのズールー語の「ウブントゥ」という言葉で、“他者への思いやり”という意味を持ちます。その精神が自分の思想にとても近いと思いウブンという社名にしました。
今関わっているメンバーは、ありがたいことに私の想いに共感して集まっている仲間が多く、
自立心や成長意欲のある人が多いため、1人1人の想いと挑戦が会社としての業績の成長を生み出しています。個人の成長と業績の成長の両輪を回しながら、今は仲間と一緒に自身を、会社を成長させているフェーズです。
ウブンは想いを持った人が集まり、想いをカタチにするための幹であり、箱であり、装置です。
カタチを問わず、新たな価値をつくり、自分、仲間とともに成長していく。そして、世の中によいサービスやよい価値観をうみだす集合体であり、そういった価値観の連鎖で生まれる好循環の社会構造の中で事業を拡げ、市場創造をしていきたいと考えています。
Challenge&EnjoyとGrowth&Happy
もちろん企業においては、利益を出すのが大前提です。
利益を出したうえで市場を創造し、利益構造を仕組み化・自動化し、世の中の負をなくしていきたいと考えています。
今の世の中には、働きたいのに働きづらい、自信もない、給料も安い。
そんな考えを持っている人が少なからずいます。
大きなプラットフォームの傘で仕事を分配し、雇用を生み出す。そして、分配された仕事に対し、自分自身の仕事にやりがいを感じ感謝されることで、自身の承認欲求を高めることができる。そうすると、周りにもいい影響を与えることができると考えています。
私自身、大事にしているものは、良質なつながりです。
自分に自信が持て、自信持っている人同士でコミュニケーションをとり、新しいことに挑戦する、そんな状態が居心地よくよい精神状態であり、その輪をどんどん広げ、事業つくっていきたいです。
我々の大事にしているバリューである
“Challenge&EnjoyとGrowth&Happy”は、まさにその想いを表しています。
楽しみながらやる。転んだっていい。
七転び八起きで挑戦する。
成長を求め、挑戦する日々を楽しむ。
それが、人と人とのつながりを生み、サービスやよい価値観をつくり、その輪を広げることができる。
「今」の日常を変え、豊かな日常を送れる社会を創造できるようになる、そう思っています。
最後に
経営者になってから、独立する前と成長速度も考え方も変わってきました。
色々チャレンジしたいと自分自身も思っており、周りの人に影響を与えられる、そして自分がやりたいことをできるエネルギーを感じています。
まだまだこれからですが、応援していただけると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。