【写真左から】ネットギアジャパン合同会社 コーポレート&コンシューマービジネス統括営業部長 大仁田良平氏、株式会社ウブン営業の大橋洋斗
1996年にアメリカで創設され、Wi-Fiルーターやスイッチングハブといったネットワーク関連機器の設計・製造・販売を手がけるNETGEARの日本法人・ネットギアジャパン合同会社。同社が提供する特許取得済みの高性能メッシュWi-Fi「Orbi(オービ)」は、日本国内で数万台以上販売されている人気シリーズです。
Amazonでの販売に注力されており、10年以上かけてAmazonの市場を成長させています。2021年にウブンと契約しましたが、2022年末に方向転換に伴い一度解約。再び必要性を感じていただき、2023年に再契約しました。同社は、ウブンのPDCAを回すスピードや数字分析に基づく提案に満足していると語ります。
今回は、ネットギアジャパン合同会社 コーポレート&コンシューマービジネス統括営業部長の大仁田良平氏とウブン営業担当の大橋洋斗に、これまでの取り組みとその成果について聞きました(以下敬称略)。
――大仁田様は10年以上Amazonの運用に関わっておられると伺っています。
大仁田:私が2010年に入社した頃は商材が少なく、Amazonコンサルという言葉さえまだありませんでした。また、製品録もされていなかったため、一から運用を始めました。その後、アメリカ本社がAmazonとグローバルアライアンス契約を結んだことで、日本法人も売り出してもらえるようになったのです。
コロナ禍に入ると、リモートワーク推進によりエンタメ以外でもWi-Fiの需要が急増。この機に投資して売上を伸ばそうと営業担当者や分析担当者などとチームを組みました。さらに、AVS(※1)で提供されるデータを活かして売上目標を一緒に立てつつ、二人三脚で進めてくれるようなパートナーを探していた時、Amazonの紹介で出会ったのがウブンさんです。
※1:Amazon Vendor Serviceの略。Amazonにとって重要なビジネスパートナーであるお取引企業様・販売事業者様各社のAmazon.co.jp上での成長と満足度向上のために提供されるサービス群を指します。
大仁田:当時は他のコンサル会社ともお付き合いをしていたのですが、情報提供の内容や方法についてやや物足りなく感じていました。正確なデータは戦略を検討する上で非常に大切ですが、私は営業ですから「トラフィックを元にいかに売上やリピート率を上げていくか」まで踏み込んだ話をしたかったんです。ウブンさんは私たちのやりたいことを遂行しつつ、Amazonのプラットフォームでの指標を踏まえて売上や利益向上につながる提案してくださり、理想のパートナーでした。
――ウブンとは一時解約したものの、再契約に至った経緯を教えてください。
大仁田:コロナ禍が収束するにつれて、ネットワーク関連機器の需要が落ちて売上も伸び悩み、Amazon関連の投資にストップがかかり、解約しました。しかしその後、スタッフの退職や産休で人手不足になり、いち早くアウトソーシングするために、契約実績のあるウブンさんへ再度お願いしたんです。感覚論ではなく計算から結果を導き出せる方を求めていたので、ウブンさんにお願いしたいと思いました。
大橋(ウブン担当者):先にトラフィックなどの数字を教えていただき、後から商品紹介の時間を設けていただいて商品情報をインプットしました。通常とは逆パターンですね。
大仁田:Amazonで商品を売るには、それが一番だと思っています。高いクオリティのコンテンツを掲載していても、在庫がなかったら売れないのは当たり前。ですから「きちんと納品すること」「必要最低限のコンテンツを掲載すること」を優先し、動画などで集客するのは二の次にしています。この戦略に、商品情報はほぼ関係ありません。
――現在は、週1でミーティングの時間を設けて頻繁に情報共有をされているそうですね。
大仁田:顔を合わせて言葉で伝えないと齟齬が出てしまうので、ミーティングではシンプルなレポートで情報共有しています。たとえば週ごとに商品をレベリングして、ターゲットのトラフィックが目標に達しているか確認し、全部達していればOK。そこから10個ほどに分けたカテゴリーごとに良し悪しをチェックして、良いものは現状維持、悪いものは投資先を変えるとルールを決めています。
大橋:チェックすべき項目や指標が明確で、週次で順繰り確認していくので、課題があればその週のうちに修正できます。
大仁田:このスピード感を実現できたことで、改めてウブンさんにお願いして良かったと感じています。弊社は「カテゴリーからさらに細分化し、型番ごとに商品をチェックしていただきたい」「週次でトラックしてその週のうちにアクションを起こしたい」というニーズがあり、パートナーのリソースが必要です。大橋さんにリソースを割いていただき、助かっています。
――今後の課題や展望について教えてください。
大仁田:課題は価格です。現在はネットワーク関連機器の市場は参入障壁が格段に下がってきており、安価な中国メーカーの商品に消費者が流れている状況なので、一度短いスパンで値引きを実施して反応を見たいです。
大橋:価格はクリティカルな問題ですが、価格を下げると利益が圧迫されてしまうため、適正値を見極めるのが使命だと感じています。
大仁田:Amazonで弊社の商品を閲覧したユーザーが他の媒体や人から購入するケースもあり、どのような相関があるのか、数値的に測れる仕組みを作ってキャンペーンを打てたら面白いですね。
大橋:現在は週次でPDCAを回して足元を固めつつ、市場感に合った戦略を細かく練っている段階です。1~2ヶ月ほど前からAMC(※2)を導入して顧客の属性や、市場感に対して何が不足しているのか分析できるので、そのデータを活用してAmazonと他の媒体との相関性や流動性を明らかにしていくことが次のステップだと考えています。
ネットギア様のご要望にお応えできるよう、全身全霊で取り組んでまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願いたします。
※2:Amazon Marketing Cloud(AMC)は、プライバシーが守られた安全なクラウドベースのクリーンルームソリューションです。広告主様はこのソリューションにより、Amazon Adsのシグナルや独自のインプットなどの匿名化されたシグナルを容易に分析でき、オーディエンスを構築できます。
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