Ubun BASEはエージェンシーにとっても強い味方-レポート作業を効率化、高付加価値の提案を実現

株式会社COIM(コイム)代表取締役 徳永潤一氏

株式会社ウブンが展開する『Ubun BASE(ウブンベース)(※1)』は、Amazonにおける出店・販売支援をおこなうECコンサルティング会社や広告代理店にも利用されています。今回お話を伺ったのは、まさにそうしたECコンサルティング事業を展開する、株式会社COIMの徳永潤一氏です。

徳永氏は、サイバー・コミュニケーションズ(現CARTA HOLDINGS)やデジタル専業広告会社でメディアプランナーとして勤務。その後、EC領域におけるデジタルマーケティング支援チームの立ち上げなどに従事し、Amazonマーケティング支援会社の代表取締役を経て、2022年にCOIMを設立しました。

徳永氏が起業当初から活用しているという『Ubun BASE』について聞きました(以下敬称略)。

※1:『Ubun BASE』とは、ウブンが展開しているAmazonマーケティング支援ツール

ユーザーインターフェイスの良さに注目

――COIMの現在の事業内容とウブンの『Ubun BASE』を利用するようになった経緯を教えてください。

徳永:当社は、Amazonへの出店を検討されたり、すでに出店はされているものの販売に課題を持っている企業への支援をするECコンサルティング会社です。リソース、アセットの点ではエンタープライズのように潤沢ではないけれども、自社の商品で勝負しようという中小規模の企業を応援したい、販売支援を通じて共に課題解決に挑戦していきたいと考えて、22年に会社を立ち上げました。

『Ubun BASE』は会社設立時から利用しています。前職の時からユーザ-インターフェイスの高さはたびたび耳にしていました。ですからそのため会社設立と同時に迷わず導入しました。クライアントへの提案時の資料にも『Ubun BASE』を導入することを明示していますし、提案内容を考える時にも『Ubun BASE』のレポートを参考にさせてもらっています。

コメント機能が工数削減にひと役

――データ活用やウブンのサポートで感じていることを教えてください。

田中(ウブン担当者):具体的にはどんな使い方をしていただいているのですか?

徳永:分析や提案に必要なデータを取得するために、必要な項目を取捨選択して利用しています。『Ubun BASE』からスライドレポートを作成すると、数分で、Googleスライド形式で作成された約40ページの報告書がメールで送られてきます。私たち支援側が欲しい内容が全部網羅されていますよね。ただページがボリューミーになりますから、クライアントが全体に目を通しきれないこともあります。抑えなければいけない指標やトリガーなど注目すべきポイントを絞ってピックアップし、なぜそこが悪くなったのか分析したり、この数値が悪いので改善しましょうといった提案をしたりしています。

例えば、売り上げが減少したら広告系・非広告系それぞれで何が原因なのか深掘りし、広告だとしたら何が悪かったのか、商品は販売できる状況にあったのかと落とし込んでいきます。個々の事象を因数分解して該当するデータをまとめること自体が、時間的にもリソース的にもかかる部分ですが、『Ubun BASE』なら迅速かつ正確なデータが出てくるので、その分を分析や提案に時間を割くことができます。

田中:『Ubun BASE』を使わずにAmazonのベンダーセントラルやセラーセントラルで売り上げやレポートを見たりはしませんか?

徳永:商品数が多いとデータが重くなるので、商品別に日別のデータを落とすだけでも大変です。見たいカテゴリやアイテムに絞るために、エクセルでVLOOKUP関数を使って抽出するなど分析を始める前の段階で時間を取られてしまいます。

それに比べて『Ubun BASE』は、ボタン一つ押せばカテゴリや商品単位でデータを自由に絞り込でさまざまな指標を掛け合わせて見られます。さらに通常は、自分たちでグラフや表を作ろうとすると、項目が抜けていたり、グラフの色が違うなど人為的なエラーが起きがちですが、それらを自動で行ってくれます。UIが高く、戦略を立てるためのベースがすでにあることは大きな強みになっています。

最近は、数値だけでなくデータを踏まえてページごとに要約を書いてくれていますよね。あのコメント機能がついたことで、私たち代理店としてはレポート作成の工数が減らせて本当に重宝しています。

田中:『Ubun BASE』自体、もともとはウブンがECコンサルティングサービスを提供するために必要なレポートの作成業務を自動化するために開発したシステムです。ですから同業種のみなさんが、最も良さを感じていただいているのかもしれないですね。

徳永:クライアントにとっても、私たちのような支援会社にとってもWin-Winで共通の物差しとして使えるツールだと感じています。

AMCレポートでCACやLTV分析も

田中:『Ubun BASE』には、スライドレポートのほかにも、トレンドレポートやAMCレポート、AMCオーディエンス作成、スポンサー広告自動入札、レビュー分析などの機能がありますが、そうした機能も使われていますか?

徳永: AMC(Amazon Marketing Cloud)(※2)を使ったレポート作成機能は非常に助かりますね。例えば、プライムデーに1回見てカートに入れたものの購入に至らなかった人に絞って広告を当てるなど、AMCには便利な機能がいろいろあります。しかし使おうと思うといくつもハードルがあって。1つは全て英語という言語の壁、そして、Amazonの販売知識がないと使いこなせないですし、必要な情報を抽出するためのSQLクエリ(※3)の知識も必要です。それが『Ubun BASE』を介せば、一定のテンプレートで自分が好きなように日本語で確認できるのは大きいですね。CAC(顧客獲得コスト)やLTV(顧客生涯価値)など自分たちが欲しいデータが使えている状況です。

※2:AMCとはAmazonが提供するデータクリーンルームソリューション。広告主はAMCでAmazon Adsデータと自社データを安全に分析し、広告効果の最適化や顧客理解を深めることができる。

※3:データベースを操作するためのSQL(Structured Query Language)で書かれた「問い合わせ」や「命令文」のこと

変化に対応する筋肉質な組織へ

――今後の課題として感じていることがあれば教えてください。

徳永:ECコンサルタントやエージェンシーの仕事は、いいものがあるのにその売り方に悩んでいるクライアントに対して、何をどうしていけばよいのかを考え、伴走していくことです。これまでは、情報の非対称性を埋めることが私たちに求められる課題であり大きな役割だったと捉えています。デジタルの流れが速すぎてアップデートについていけない。横文字の略語やレポート項目が多すぎて何が重視か分からないお客様に対して対峙していくことが中心でした。しかし、これからはそうした非対称性が埋まっていくと思います。今まで労働集約型で行ってきたことの多くは、最新技術テックや生成AIで補っていく世界に今後なっていくでしょう。

今後の課題として、情報をどう読み解きクライアントの個別のニーズに合わせて何を提案していくかです。マネジメント自体がよりデータ重視になっていく中で、例えばデータの収集など自動化できる部分は『Ubun BASE』に統一させてもらって労働集約型を脱し、その分売り上げにコミットするような筋肉質な組織にしていきたいですね。

田中:それを私たちもお手伝いしていきたいですね。まだ実装段階ではありませんが、アカウント横断のアラート機能を開発しています。例えば、このアカウントのポートフォリオは今のままでは予算の利用率が60%になる、このブランドは目標に対して80%未満に落ちているなど、一定の数値に反応してアラートが出る機能です。コンディションがすぐわかり、みなさんが介入することで顧客へのサービスレベルがより高く保たれることを実現していきたいです。

徳永:欲を言えば、SNS上のワードと売り上げの連動性についてウォッチできる機能があるといいですね。インフルエンサーなどの投稿による瞬間的な伸びはトリガーとしては大きいのですが、リアルタイム検知が難しい部分です。それが分かるとなぜ伸びたのか、なぜ伸びなかったのかを分析して次の施策へとつなげていけるのではないかと思います。今後も機能の充実に期待しています。


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